私たちの相談支援の哲学(制度と実務の峻別・地域包摂モデル・多機能型モデル)にも整合する形で整理してみました。
最初に一言
TBSとは、テレビ局のことではなく、利用者さんの人生の流れに合わせて、「いつ(タイミング)」、「どれくらい(バランス)」、「どれだけ早く(スピード)」支援を届けるかを見極める、これらの略でTBS。主宰が作った造語ですが、随分前、そう、現場職員時代から使っていますからかれこれ30年以上前です。
- 学術的な表現(専門職の方向け)
1.TBSの定義
TBS(Timing・Balance・Speed)とは、 ソーシャルワーク実践における介入の適切性を規定する三要素であり、 クライエントの意思決定過程・生活環境・社会資源の動態に応じて 支援の「時点」、「強度」、「迅速性」を調整する実践モデルです。
2.各要素の学術的意味
① Timing(タイミング)
〇支援介入の「適切な時点」を見極める能力
〇クライエントの心理的準備性、生活変化、危機の兆候を踏まえた介入
〇早すぎても遅すぎても支援効果が減弱する
〇エコロジカルモデル・意思決定支援モデルと整合
② Balance(バランス)
〇支援の「強度」「関与度」「距離感」を調整する能力
〇過介入・過少介入の両方を避ける
〇クライエントの自己決定を尊重しつつ、必要な支援を確保
〇Strengthsモデル・パーソンセンタードアプローチと整合
③ Speed(スピード)
〇支援の「迅速性」を確保する能力
〇連携の遅延が生活課題を悪化させることを前提に、即時性を重視
〇記録・連携・意思決定支援を停滞させない
〇危機介入モデル・ケースマネジメントの即応性原則と整合
3.TBSの学術的意義
〇支援の質を「内容」だけでなく「運び方」で評価する枠組み
〇クライエントの生活世界の時間軸に合わせる実践モデル
〇多機関連携・地域包摂モデルに適した動的支援理論
〇相談支援専門員の実務における意思決定の基準化
- TBSとは・・・市民の方、向けのわかりやすい表現
◆TBSは「ちょうどいい支援」を届けるための、その人の生活にぴったり合った、ちょうどいい塩梅となる3つの約束です。
① タイミング
その人が「今、助けが必要だ」と感じる瞬間に支援することです。 早すぎても押しつけになるし、遅すぎると困りごとが大きくなってしまいます。
② バランス
その人が自分でできることと、支援者が手伝うことの割合をちょうどよくすることです。 支援しすぎても自信を奪うし、支援が少なすぎても生活が苦しくなってしまいます。
③ スピード
困りごとが悪化しないように、必要なことをすぐに動くことです。 連絡・相談・調整を「後で」ではなく「今」行うということです。

